立派な羽があれば隣の国までひとっ飛び。
その身が軽ければ自由は手の届く距離。
偽りのパスを受け取ってKGBにも臆しない。
一つメッキを剥がされれば終わり。
塗り固めても中身は薄っぺら。
根拠の無い自信だけがあなたには必要。
そう、何よりも簡単。
ぺらぺらで結構。
身も心も軽くしなければ。
OPPOSE DUALITY
ONE SIDE HALF LONG SLEEVE T-SHIRTS




目の錯覚を起こすシャツ。
お隣さんと着れるロンT。
甲虫の節の様に光るジャケット。
テッキーなカッティングとパーツとのギャップブルゾン。
今シーズンのoppose dualityは生地が良い。
既視感の無さと立体的パターンが成す着心地。
早いところ個別にご紹介したいところです。
とりあえず、今回の服に当てはまる言葉があるので。
レザーは第二の皮膚と例えられます。
これらの生地は、新しい繭です。
柔らかく、身に沿うシルエットを持ち、在るべき処にゆとりがあり、かと思うとミニマルなパーツが古臭さを払拭させる。
楽だから何でもいいじゃん。
そうです。だからこそ何でもよくないから、oppose dualityをお勧めします。


服屋には何が必要なのか、ずっと考えています。
論拠のある物の説明、格好いいスタイリング、場も含めた雰囲気、スタイルの良いスタッフ。
なんでしょう。
とりあえず私には力(コネとかマニーとか影響力とか)が無いので、力に頼った服屋はできません。
きっと一つ答えを出しても、それが純然たる答えになることはないでしょう。
十色で求めるものが違いますから。
一つ私の中ではっきりしているのは、人間一人ひとりのマンパワーを信じています。
体型、顔、スタイル、目の色肌の色、関係無く。
社会的立場を離れたプライベートな場所では、誰しもに良い意味での属人性があると考えています。
それを個性といい、個性にはそれぞれに見合った服があります。
この時、手のひら広げて何でも似合う、とは私は言いません。
似合わないと思えば改善する方法や、見落としていることが無いかを反芻します。
売る仕事ではなく、お客様の個性を知り、その魅力を発揮するためには何が必要かを考えます。
でもお客様のことを考えるのは服屋だから必要なことではありません。
人と人との間で取引が行われる際に必要なことです。
ぺらぺらの内面を飾るためのメッキ。
個性を表す外皮。
身を守る防具。
物売る仕事の中で、特に明確な答えが無く、真理も無いように思える服屋。
委ねなければいけない部分はありつつも、服屋として何か他にもできることはないか。
少なくとも覆面を被ったりではないと思いますが。
これからもずっと、考えています。
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